【小説】螢/麻耶 雄嵩

296.螢/麻耶 雄嵩
ここ最近、
純・本格ミステリーっての読んでなかったので、
ちょこっと、恋しくなりまして、
手に取ったのが、今作

で、あるのですが、
『純・ミステリー』という思いからは、
少し離れちゃいますかね

麻耶 雄嵩さんの作品といえば、
癖のある作品が多く、変化球投手というイメージですからね

しかしまぁ、手元にあった小説のなかで、
殺人事件が起きての謎解きミステリーという感じの作品は、
これしかなかったのでね

手に取った次第でありますが

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ストーリー紹介 (BOOK紹介より)
オカルトスポット探険サークルの学生六人は
京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。
ここは十年前、
作曲家の加賀螢司が演奏家六人を殺した場所だ。
そして半年前、
一人の女子メンバーが未逮捕の殺人鬼ジョージに惨殺されている。
そんな中での四日間の合宿。
ふざけ合う仲間たち。
嵐の山荘での第一の殺人は、すぐに起こった。
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みかん的評価:







(みかん的評価についてはコチラ)
読み始めは、
私の期待通りの本格ミステリ

曰く付きの館、
『ファイアフライ館』へと集まった、
オカルトスポット探検サークルの学生6人

早速ながら殺人事件が発生。
都合よく、大雨、帰り道の橋が土砂崩れで通行不可。
はい。閉じ込められました。
と、本当に期待通りの、
クローズドサークルな展開

誰が犯人なのか

殺人事件は続くのか

ファイアフライ館の中にある秘密は何なのか

ホント、純粋に楽しみなミステリーいっぱいで、
序盤・中盤と、
楽しく読ましてもらってたのですが・・・
やっぱり、変化球投手であります、麻耶 雄嵩作品

読んでて、何かしらの違和感があるのですね

軽くネタバレですが、
物語の視点にトリックが

結局、私は終盤になってはっきりとわかったのですが、
初っ端から、騙されていたというね・・・

更に、大きな仕掛けが作品に仕掛けられていたのですが、
それはそれは、消える魔球くらいの変化球で

『騙されてるのは読者にあらず・・・』
とだけ、言っておきましょうか

この仕掛けについても、
初っ端も初っ端、登場人物紹介からの伏線が・・・

おそろしの罠であります

それが見抜けないと、
推理しながら読むという読者には、
真犯人が見抜けなくなってる、
というのは秀逸すぎであります

そして、最後の後味の悪さね

これまた、ネタバレしますけど、
結局、一人を残して全滅してしまうのですが、
その生き残りは誰だったのかは明かされないという、
トドメの決め球が飛んでくるというね

それを、読者は推理するという、
楽しみがあると言えるのかもしれませんが、
やっぱり、一筋縄ではいかない作者さんでありますね

まぁ、そんな作風が好きな私でありますけどね

ミステリー堪能できました

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みかんの
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