【小説】幽女の如き怨むもの/三津田 信三

285.幽女の如き怨むもの/三津田 信三
今回は、私の大好きな刀城言耶シリーズ

その第8弾

ちなみに過去作品は、
『厭魅の如き憑くもの』
『凶鳥の如き忌むもの』
『首無の如き祟るもの』
『山魔の如き嗤うもの』
『密室の如き籠るもの』
『水魑の如き沈むもの』
『生霊の如き重るもの』
全て、読了済みー

ゾクリとするホラーからの、
終盤のドンドンドンデン返しの上質ミステリー


その真髄を刀城言耶シリーズで味わえるのは、
やはり、今作のような長編

文庫で、700ページを超える長編ですが、
とっても楽しみに手に取った次第ですね


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ストーリー紹介 (BOOK紹介より)
十三歳で遊女となるべく売られた少女。
“緋桜”と名付けられ、
身を置いた世界は苦痛悲哀余りある生き地獄だった。
戦前、戦中、戦後、
三つの時代の謎の身投げの真相は“幽女”の仕業か、
何者かの為せる業か。
謎と怪異に満ちる地方の遊郭を舞台に、
ミステリランキングを席巻した“刀城言耶”シリーズ第六長編。
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みかん的評価:







(みかん的評価についてはコチラ)
その真髄を味わえは・・・、
今作では出来なかったかなぁ

てか、シリーズの他作品で
最高級の物がありますので、
『物足りない』という感じですかね

でも、安定の面白さと、ホラーと、ミステリーで

このビックボリュームの長編作品も、
私としては、かなりハイペースで読了してしまいましたね

(それは、このシリーズが個人的にも好きという事もありまがね

して、物足りない感があるというのは、
作中の怪異と謎が薄いのですよねぇ

あらすじを繰り返しますが、
戦前、戦中、戦後、
の遊郭で働く遊女の物語を、
それぞれの時代毎に視点を変えて語られるのですが、
焦点が、遊女という職業という所に当てられており、
その内容について語られるページが多く、
その時代での遊郭の立場や働きが語られ、
それはそれで、物語として面白いのですが、
このシリーズで求める、ホラーやミステリーとは、
ちょっと違う感じがしましたね

もちろん、その中で、
巻き起こる怪異からの、連続する身投げ

明らかな謎があるものの、
結末へと向かう前に、
何なら、刀城言耶登場前に解決してしまっており、
それが、不完全な解決であっても、
そのままで終わってしまいますからねぇ

3つの時代で、3つの身投げと3人の遊女『緋桜』
と、面白いファクターがあるように感じるのですが、
ココにある謎といいますが、
大きな仕掛けは、一つだけであって、
まぁ、そのパンチ力はなかなか大きな衝撃でありますが、
やっぱり、シリーズの期待値からいうと、
物足りない感が否めずではありましたね

しかしまぁ、それでも、
久々の刀城言耶シリーズ

とっても楽しめました



また、次作、楽しみに待ちたいと思います

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みかんの
257.【小説】生霊の如き重るもの/三津田 信三 (2015.12.16)
253.【小説】凶宅/三津田 信三 (2015.10.30)
183.【小説】禍家/三津田 信三 (2014.7.9)
146.【小説】水魑の如き沈むもの/三津田 信三 (2013.9.26)
145.【小説】密室の如き籠るもの/三津田 信三 (2013.9.20)
144.【小説】山魔の如き嗤うもの/三津田 信三(2013.9.13)
124.【小説】首無の如き祟るもの/三津田 信三 (2013.5.15)
123.【小説】凶鳥の如き忌むもの/三津田 信三 (2013.5.10)
89.厭魅の如き憑くもの/三津田 信三 (2012.10.04)
61.忌館 ホラー作家の棲む家/三津田信三 (2012.06.26)
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| 三津田 信三 | 23:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑